五輪メダリストで現在はコーチ職に就いているバーバラ・フーザル・ポリ(Barbara Fusar-Poli)氏は、芸術性や表現力が得点に影響することから、自身のコーチングする選手が着用するコスチュームには気を遣っている。

 フーザル・ポリ氏に師事するイタリアのマルコ・ファッブリ(Marco Fabbri)は、「すべてのアイデアを集約するんだ。長くて延々と続くプロセスだよ。バーバラは絶対に満足しないから、かなりの時間がかかるよ」と語った。

「今季の『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』ではアイデアを出す前にたくさん研究したんだ。それでも、何度かすべて変更になることがあったよ」

 元欧州王者のフローラン・アモディオ(Florent Amodio、フランス)は、楽曲『タンゴ(Tango)』に合わせ、ワイン色と黒を基調とした深いネックラインの衣装を自分でデザインしている。

 ブラジルで生まれながら、幼い頃にフランス人夫婦の養子として引き取られたアモディオは、「衣装と音楽は演技の重要な構成要素だ。すべてが合わさるんだよ」と話した。

「僕には自分のスタイルがあるけど、ほかのスケーターのスタイルも尊重している。今季の初めにタンゴを選曲した。そして、この衣装も僕の肌の色によく合うと思う。五輪では何か新しいことに挑戦したいね」

(c)AFP/Emmeline MOORE