【1月21日 AFP】米政府は20日、ロシアの黒海(Black Sea)沿岸のリゾート地ソチ(Sochi)で来月開幕する冬季五輪への攻撃予告を受け、安全対策支援として空軍機や海軍艦艇を派遣する用意があると発表した。

ソチ冬季五輪は来月7日に開幕するが、米国では世界的なスポーツの祭典である五輪を標的にした攻撃の可能性を懸念する声が高まっている。

 米国防総省の報道官ジョン・カービー(John Kirby)海軍准将は声明文のなかで、米政府はソチ五輪の安全対策を全面的に支援すると露政府に約束しているとの声明を発表。この中で、要請があれば不足の事態に黒海に展開する艦艇2隻や空軍機などをロシア政府と協議したうえでソチに派遣する準備をしていると明らかにした。

 これに先立ちチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)米国防長官は4日、セルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)露国防相との電話会談でソチ五輪の安全対策支援を表明している。

 ダゲスタン(Dagestan)など北カフカス(North Caucasus)地方を拠点とするイスラム系武装勢力はロシアからの独立を求めており、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の政権弱体化を狙ってソチ五輪の妨害を明言している。(c)AFP