【12月24日 AFP】第2次世界大戦(World War II)でドイツ軍の暗号解読に成功した英雄でありながら、同性愛の罪で有罪判決を受け、41歳で自殺した数学者アラン・チューリング(Alan Turing)に対し、英女王は24日、死後恩赦を与えた。

「現代計算機科学の父」と称されるチューリングは第2次世界大戦中、ドイツ軍の暗号システム「エニグマ(Enigma)」の解読で中心的な役割を果たした。この解読が第2次大戦の早期終結につながったと評価する歴史家もいる。

 だが1952年、当時「重大なわいせつ行為」と称されていた同性愛の罪で有罪となり、化学的去勢の刑を言い渡された。2年後の54年に、シアン化物が付着したリンゴを食べて死亡し、検視により自殺と断定されたが、検視結果を疑問視する声は今日まで上がっている。