デモに参加していたのはキリスト教徒数百人で、ミシェル・ジョトディア(Michel Djotodia)暫定政府大統領の辞任を要求していた。かつて反政府勢力セレカ(Seleka)の指導者だったジョトディア氏は、今年3月のクーデターにより、キリスト教徒が多い同国でイスラム教徒として初めて大統領に就任、その後両宗教間の激しい衝突を招いていた。

 このデモ隊は同時に、アフリカ連合(African Union)の3700人余りの兵士からなる中央アフリカ国際支援ミッション(MISCA)に参加するチャド人兵士らの撤退も求めていた。同ミッションは、フランス軍と協力し、同国の治安回復を目指している

 AFP記者らによると、チャド兵が乗った四輪駆動車2台にデモ隊が石を投げ始めたため、兵士らは空中とデモ隊に向け発砲し、1人が死亡した。直ちに仏軍が介入し、被害者を避難させたという。同空港に救急医療施設を設置している「国境なき医師団(Doctors Without Borders)」の現地コーディネーターによると、約40人が負傷して同施設に運び込まれ、うち3人の容体は深刻という。