【11月19日 AFP】仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」の支持者らが18日、米上院の公聴会で証言し、同通貨が犯罪で利用された事例が注目されがちだが、当局はビットコインに対して否定的な見方をするべきではないと訴えた。

 上院の国土安全保障・政府活動委員会(Senate Committee on Homeland Security and Government Affairs)で証言したビットコイン財団(Bitcoin Foundation)のパトリック・マーク(Patrick Murck)顧問は「ビットコインは違法取引のための魔法の隠れみのではない」と主張した。

 ビットコインに関する最近の話題は、犯罪との関連性に触れたものが目立つ。10月2日にインターネット上の闇サイト「シルクロード(Silk Road)」が摘発された際には、当局により約360万ドル(約3億5000万円)相当(当時)の2万6000ビットコインが押収されたことが報じられ、このサイトで使われていた通貨として注目を集めた。

 一方、米連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)のベン・バーナンキ(Ben Bernanke)議長は9月、上院に宛てた書簡で、ビットコインには危険性もあるが将来性もあると評価。また、ドイツ当局は今年、ビットコインを通貨として承認し、ビットコインへの政府による課税を認めた。

 現在、世界には15億ドル(約1500億円)相当のビットコインが流通しているとされる。

 他方、国土安全保障・政府活動委員会のトム・カーパー(Tom Carper)委員長は、オンライン通貨と犯罪との関連性を排除しつつ、経済的利益の活用に期待感を表明した。(c)AFP