【11月5日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は4日、ジョー・バイデン(Joe Biden)副大統領が12月第1週に日中韓の3か国を歴訪すると発表した。バラク・オバマ(Barack Obama)政権が掲げたアジア重視の戦略に対する疑念を払拭(ふっしょく)したい狙いがあるとみられる。

 バイデン副大統領は、アジアでの台頭著しい中国で習近平(Xi Jinping)体制が発足してから同国を訪問する米最高位の高官となる。

 オバマ大統領は、目覚ましく変化するアジアは米国の国益にとって必須の地域だとして、アジアをより重視すると言明しているが、議会での医療保険改革をめぐる攻防が招いた政府機関閉鎖の影響で、10月に予定されていたアジア4か国歴訪を延期。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と東アジア首脳会議(East Asia Summit)への出席も取りやめていた。

 中国の台頭にとりわけ神経をとがらせている日本は、尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島、Diaoyu Islands)の領有権をめぐり中国との緊張が増していることなどから、米国との同盟関係を強調してきた。

 ホワイトハウス発表によると、バイデン副大統領は12月の訪日で、7月に日本の交渉参加が決まったばかりの環太平洋連携協定(Trans-Pacific PartnershipTPP)などについて協議する予定だという。(c)AFP/Shaun TANDON