【10月18日 AFP】米大リーグ（MLB）、テキサス・レンジャーズ（Texas Rangers）で最高経営責任者（CEO）を務めるノーラン・ライアン（Nolan Ryan）氏が17日、10月31日をもって同職を退くことを明らかにした。

 投手として偉大な成績を残し、野球殿堂入りも果たしたライアン氏は、自身が持つ株式をレンジャーズ理事会の共同議長であるボブ・シンプソン（Bob Simpson）氏とレイ・デイビス（Ray Davis）氏に売却し、球団の所有権を手放したと語った。

 現役時代にはMLB史上最多となる7度のノーヒットノーランを達成しているライアン氏は、「レンジャーズの組織を監督する役割を離れるには今が潮時だ」と語った。

「この組織が成し遂げてきたことを、とても誇りに思う。フィールドでの私たちは、メジャーで大きな成功を謳歌してきた。ここ2年は記録的な数のファンがチームを支えてくれたおかげで、スタジアムの設備を向上させることができたし、観戦の質を高めることで彼らのチームに対する忠誠心に応えることができた」

 2008年1月から球団社長を務め、2011年3月にCEOに指名されたライアン氏は、42年の球団史の中でも最高の黄金時代をレンジャーズにもたらした。

 ライアン氏が球団幹部職を務めた通算6シーズンで、レンジャーズはリーグ全体5位となる5割5分1厘の勝率を残した。

 また1972年の球団創設以降、手が届かなかったワールドシリーズにも2010年、2011年と2年連続で進出。過去4シーズンはすべてレギュラーシーズン90勝以上を記録している。

 シンプソン氏とデイビス氏は共同声明を発表し、「ノーランのリーダーシップと導きに従ったこの6年間で、レンジャーズの組織はフィールドの内外で大きな進歩を遂げた。ノーランは球団とファンの双方にとって大きな意味を持つ存在であり続けた」とコメントしている。

 27年におよんだ現役生活の最後の5年間をレンジャーズで過ごしたライアン氏は、自身が経営する投資グループのリーダーとして2010年、前オーナーのトム・ヒックス（Tom Hicks）氏から倒産した球団を買い取っていた。(c)AFP