【7月28日 AFP】陸上、女子800メートルのキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)が、第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)の参加標準記録に届かず、代表入りを逃すことが27日、決定した。

 過去2回の世界陸上でメダルを獲得しているセメンヤは、同日ベルギーのニノーヴェ(Ninove)で行われたフランダースカップ(Flanders Cup 2013)の大会で2分1秒86をマークし、優勝した。

 しかしモスクワ大会に出場するには、参加標準記録Aの2分か、少なくとも参加標準記録Bの2分1秒50を突破する必要があり、セメンヤは0秒36の差で及ばなかった。

 18日にフィンランドのラハティ(Lahti)で開催された大会にも出場し、優勝を果たしているが、この時のタイムは2分6秒58だった。同大会でセメンヤは、2012年ロンドン五輪で銀メダルを獲得して以来、初の出場を果たした。

 セメンヤは子どもの頃に受けた手術によって脚の筋力が左右不均衡となったのを改善するため、長期にわたって戦列から離脱し、リハビリを行っていた。

 2009年の世界陸上ベルリン大会(12th IAAF World Championships in Athletics Berlin)で優勝し、世界に名を馳せる選手となったセメンヤだが、この大会で自身の性別問題が浮上し、一時期出場の自粛を強いられた。
 
 しかしその後セメンヤは、2011年の第13回世界陸上大邱大会(13th IAAF World Championships in Athletics Daegu)にも出場を果たし、銀メダルを獲得した。(c)AFP