【7月16日 AFP】(一部更新)中米パナマのリカルド・マルティネリ(Ricardo Martinelli)大統領は15日、キューバを出航しパナマ運河(Panama Canal)を通過しようとした北朝鮮籍の船舶の積み荷から、違法に持ち込まれた高性能ミサイルの部品とみられる資材を発見したと発表した。

 マルティネリ大統領は「世界は姿勢を正し、よく聞いてほしい。申告なく戦争の武器を積んでパナマ運河を通行することはできない」と述べた上で、当局が12日、麻薬取り締まりのために船舶検査を行った際、さらに憂慮すべき貨物が積載されていたことが分かったと説明した。

 マルティネリ大統領はラジオ・パナマ(Radio Panama)の放送の中で、「キューバを出発し北朝鮮へ向かっていた船に、麻薬が積まれている可能性があったため」、大西洋沿岸の港に誘導し、積み荷の検査を行ったと述べた。「積み荷の砂糖を降ろし始めたところ、(積み荷として)許されていない高性能ミサイルとみられる部品の入った複数のコンテナを発見した」

 同大統領は、検査時に起きた「劇的な展開」についても触れ、警察が船に乗り込んだ際、「船長が自殺を図り、船員らも反抗した。(そのような理由から)われわれはさらなる捜査のため船を保持している」と述べた。

 キューバは米州諸国で唯一の一党支配共産主義国で、北朝鮮の数少ない同盟国の1つ。(c)AFP