【6月15日 AFP】紛争が続くスーダンの南コルドファン(South Kordofan)州で14日、国連の基地に砲弾が撃ち込まれ、平和維持活動要員1人が死亡、2人が負傷したと、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長が明らかにした。

 住民の話では、基地に当たったのは流れ弾で、反政府勢力が標的にしていたのは、基地近くにあるサッカー球技場だった。球技場では、18日に地域トーナメントの開幕戦が予定されていたという。

 スーダン政府は南コルドファン(South Kordofan)の反政府民族勢力「スーダン人民解放運動・北部(SPLM-N)」を南スーダンが支援していると非難している。

「平和維持要員1人が死亡、2人が負傷したこの砲撃を糾弾する」と潘事務総長は述べ、スーダン政府とSPLM-Nに対し、即時に戦闘を中止し、停戦交渉を再開するよう要求した。同事務総長のスポークスマンが発表した別の声明によると、死傷した3人はエチオピア人で、国際連合アビエイ暫定治安部隊(UNISFA)に所属していた。アビエイは、基地近郊にあるスーダンと南スーダンの紛争地域。

 UNISFAはカドゥグリ(Kadugli)に兵站基地を持っており、潘事務総長によると、砲弾2発が国境緩衝地帯を監視するスーダン・南スーダン・UNISFA共同部隊の事務所に当たった。

 スーダン政府は9日、南スーダンが反政府民族勢力を支援している疑いをめぐり、石油協定、緩衝地帯協定、および他の7つの取り決めを凍結すると発表していた。(c)AFP