【8月17日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は15日、これまで観測された中で最も複雑かつ大規模な銀河団の衝突を捉えた画像を公開した。この銀河団「Abell 2744」はその極めて多様な構造から、ギリシャ神話に登場するパンドラの箱にちなんで「パンドラ銀河団(Pandora's Cluster)」と呼ばれている。

 赤く写っているのはチャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory)が観測した非常に高温のガス。青く見える部分は暗黒物質の分布を示しており、ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)、欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTVery Large Telescope)ハワイにある国立天文台すばる(Subaru)望遠鏡の観測データに基づいている。
 
 ハッブル宇宙望遠鏡とVLTが可視光線領域で観測したデータからは、銀河団を構成する銀河も確認できる。天文学者らは、この画像が捉えた大規模な衝突には少なくとも4つの銀河団が関わっているとみている。(c)AFP