【7月9日 AFP】2012ツール・ド・フランス(2012 Tour de France)は8日、第8ステージ(ベルフォールからポラントリュイ、157.5キロメートル)が行われ、FDJ・ビッグマット(FDJ-BigMatt)のティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)が3時間56分10秒でステージ初優勝を飾った。

 今大会最年少選手である22歳のピノは、チームメイトのジェレミー・ロワ(Jeremy Roy、フランス)がラストスパートをかけるために速いうちから抜け出した後、集団から出ないよう指示を受けていたにも関わらず、ステージ最後の3.7キロメートルに及ぶ上り坂でアスタナ(Astana Pro Team)のフレデリック・ケシアコフ(Fredrik Kessiakoff)に勝負を仕掛けた。

 峠を越えるとわずかにリードを取りながら残り16キロメートル走りきったピノは、今大会初めてフランス人選手としてステージ優勝を飾り、レースをさせるよう説得したマルク・マディオ(Marc Madiot)監督を歓喜させた。

 トップと26秒差の2位には前回王者でBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のカデル・エヴァンス(Cadel Evans、オーストラリア)が入った。第7ステージに続き上り坂の多いコースでエヴァンズは、ゴールから16キロメートル地点でスカイ(Sky Pro Cycling)のブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins、英国)を振り切ることができずに2位集団から抜け出せないままゴールした。

 26秒差の集団には、リクイガス・キャノンデール(Liquigas Cannondale)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)、レディオシャック・ニッサン(RadioShack-Nissan)のフランク・シュレク(Frank Schleck、ルクセンブルク)、オメガファルマ・ロット(Omega Pharma-Lotto)のユルゲン・ヴァンデン ブロック(Jurgen Van Den Broeck、ベルギー)、カチューシャ・チーム(Katusha Team)のデニス・メンショフ(Denis Menchov、ロシア)らが入った。

 同じ26秒で4位に入ったウィギンスが合計タイム38時間17分56秒で総合首位(マイヨ・ジョーヌ)を守り、10秒差で総合2位にエヴァンスが続いている。

 チーム・ユーロップカー(Team Europcar)の新城幸也(Yukiya Arashiro)は、トップに16分41秒遅れの129位でステージを終え、総合順位は41分11秒差の123位となった。(c)AFP/Justin Davis