【7月7日 AFP】米紙ヒューストン・クロニクル(Houston Chronicle)は6日、米プロバスケットボール協会(NBA)のニューヨーク・ニックス(New York Knicks)で「リンサニティー(Linsanity、リン旋風)」を巻き起こし、フリーエージェント(FA)になっていたジェレミー・リン(Jeremy Lin)が、ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)と契約を結んだと報じた。

 NBAのチームは7月11日までFA選手と契約できない決まりとなっているが、米メディアの一部ではロケッツがリンと接触し、4年間でおよそ2880万ドル(約23億円)で移籍合意済みであると報じられた。

 ニックスがリンの残留を望む場合、3日以内にロケッツと同等のオファーを提示しなければならない。

 5日に米紙ニューヨーク・デーリー・ニューズ(New York Daily News)は、NBAで歴代2位の通算スティール数とアシスト数を記録しているダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)のジェイソン・キッド(Jason Kidd)が、ニックスに移籍することが決まったと報じている。

 ニックスのキッドの獲得が、リンの退団を意味するのかどうかは分からないものの、残留させることができればチームは39歳のキッドとリンに師弟関係を構築させることができる。

 両親が台湾、祖母が中国出身のリンは、11-12シーズンに大きな飛躍を遂げた。ハーバード大学(Harvard University)出身のリンは、主力の故障が相次いだニックスで出場機会を得ると、華麗なパスとシュート記述でチームの7連勝に貢献し、ファンを魅了した。

 11-12シーズンにニックスで1試合平均14.6点、6.2アシストを記録したリンの「リンサニティー」現象は世界を席巻し、出場機会が減ってもそのブームは衰えを知らなかった。(c)AFP