【7月6日 AFP】2012ツール・ド・フランス(2012 Tour de France)は5日、第5ステージ(ルーアンからサン・カンタン、196.5キロメートル)が行われ、ロット・ベリソル・チーム(Lotto Belisol Team)のアンドレ・グライペル(Andre Greipel、ドイツ)が4時間41分30秒を記録し、ステージ2連勝を飾った。

 4日の第4ステージでグライベルは、ライバルとなるスカイ(Sky Pro Cycling)のマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)がゴールまで残り3キロメートルの場所で落車したことも追い風となり、今大会ステージ初勝利を挙げていた。

 第5ステージでカヴェンディッシュは集団の中に位置を取っていたが、ゴール前がやや上り坂になっているこの日のコースはグライベルに適していたため、ステージを5位で終えた。

 2011年大会の第10ステージでカヴェンディッシュとの対決を制し、ツール・ド・フランス初勝利を挙げて以来、グライペルはツール通算3勝を記録している。

 タイム差なしの2位にはオリカ・グリーンエッジ・サイクリングチーム(Orica GreenEDGE Cycling Team)のマシューハーレー・ゴス(Matthew Harley Goss)が、同3位にはチーム・サクソバンク(Team Saxo Bank)のファン・ホセ・ハエド(Juan Jose Haedo、アルゼンチン)が続いた。

 トップとタイム差なしの32位でステージを終えたレディオシャック・ニッサン(RadioShack-Nissan)のファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara、スイス)は、合計タイム24時間45分32秒で総合首位(マイヨ・ジョーヌ)を守っている。

 また、チーム・ユーロップカー(Team Europcar)の新城幸也(Yukiya Arashiro)は、トップとタイム差なしの58位でステージを終え、総合順位53位につけている。

 その一方で、レース開始前には元自転車ロードレーサーのランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏の元同僚で、同氏に対して不利な証言を行っていた4人の大会出場選手が6カ月の出場停止処分を受けると、オランダ紙によって報じられた。

 自身のドーピング使用について一貫して否定しているアームストロング氏は先日、米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)からドーピング違反容疑で正式に告発されている。

 オランダのテレグラフ(De Telegraaf)紙によると、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のジョージ・ヒンカピー(George Hincapie、米国)、オメガファルマ・クイックステップ(Omega Pharma-Quick Step)のリーヴァイ・ライプハイマー(Levi Leipheimer、米国)、ガーミン・シャープ(Garmin-Sharp)のクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(Christian Vande Velde、米国)とデイヴィッド・ザブリスキー(David Zabriskie、米国)の4選手がドーピングを認め、アームストロング氏に不利な証拠を提供したと報じている。

 前回王者カデル・エヴァンス(Cadel Evans、オーストラリア)のチームメイトで、アームストロング氏のツール・ド・フランス7連覇をすべてアシストした唯一の選手でもあるヒンカピーは、第5ステージ開始前の報道に対し、「再びこの問題が話題になることを、ただ残念に思う」とだけコメントしている。(c)AFP/Justin Davis