【5月28日 AFP】第95回ジロ・デ・イタリア(2012 Giro d'Italia)は27日、最終第21ステージ(ミラノ、28.2キロメートル)の個人タイムトライアルが行われ、ガーミン・バラクーダ(Garmin Barracuda)のライダー・ヘシェダル(Ryder Hesjedal、カナダ)が合計タイム91時間39分2秒でカナダ人選手として初の総合優勝を飾った。

 第20ステージを終えて総合首位(マリア・ローザ)に立っていたカチューシャ・チーム(Katusha Team)のホアキン・ロドリゲス(Joaquim Rodriguez、スペイン)と31秒差の2位につけていたヘシェダルは、今ステージでサンチェスから16秒のリードを奪った。総合3位には1分39秒差でヴァカンソレイユDCM(Vacansoleil-DCM)のトーマス・デヘント(Thomas de Gendt、ベルギー)が入った。

 4位に前回大会王者のランプレISD(Lampre ISD)のミケーレ・スカルポーニ(Michele Scarponi、イタリア)、5位にリクイガス・キャノンデール(Liquigas Cannondale) のイヴァン・バッソ(Ivan Basso、イタリア)が続いたが、イタリア人選手が表彰台を逃したのは1995年大会以来となった。

 ステージ優勝は33分6秒でBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)マルコ・ピノッティ(Marco Pinotti、イタリア)が飾っている。

 ヘシェダルはピノッティから1分遅れの6位に入り、第20ステージ後に奇跡を起こす必要があると語っていたサンチェスは、1分56秒遅れの26位に終わった。

 表彰式で目に涙を浮かべたヘシェダルは「とんでもない経験だ。喜びが抑えきれない。山岳ステージで足が持ちこたえてくれて、優勝できるんじゃないかと考えるようになった。それでも頭は冷静で、穏やかなままでいれた。人生をかけた取り組みの賜物だ。時間をかけて気高い目標を達成した。だから、とてつもなくうれしい」と喜びを語った。(c)AFP