【3月6日 AFP】マダガスカルが熱帯性低気圧「イリーナ(Irina)」の被害に見舞われ、気象当局が5日に発表したところによると、少なくとも65人が死亡。犠牲者のほとんどは、南東部イファナディアナ(Ifanadiana)の住民だった。

 同国の自然災害管理局「BNGRC」によると、3人が行方不明となっている。

「イリーナ」がマダガスカルに上陸した前週は、死者は1人と発表されていた。

 また、マダガスカルに上陸した後に「イリーナ」が通過した南アフリカ沿岸やモザンビークでも、被害が出ている。

 モザンビーク南部ガザ(Gaza)州では、倒れた木が家屋を直撃し屋根が崩れ高齢男性1人が死亡。南アフリカのダーバン(Durban)でも高波が3メートルの高さに達したため、海辺は閉鎖され、港内の船舶には停泊命令が出された。

 マダガスカルは、前月にもサイクロン「ジョバンナ(Giovanna)」の被害に見舞われたばかり。この時には35人が死亡、多数の負傷者が出ている。

 マダガスカルでは通常、11月から2月がサイクロンシーズンで、毎年数十人が死亡している。これまでで最も大きな被害を出した1984年1月のサイクロンでは、214人が犠牲になった。(c)AFP