【1月7日 AFP】米海軍は6日、アラビア海(Arabian Sea)でソマリア人海賊の人質になっていたイラン人漁民13人を救助したと発表した。
 
 米空母ジョン・C・ステニス(USS John C. Stennis) がホルムズ海峡(Strait of Hormuz)を通ってペルシャ湾に入らないよう警告するイランと米国の間で緊張が高まる中、米軍は救出作戦を実施した。

 イラン国旗を掲げた木造漁船「Al Molai」の船長が「海賊に拘束された」というSOSメッセージを発信したことを受け、ステニスと活動を共にする海軍のミサイル駆逐艦キッド(USS Kidd)が5日、漁船の救出に向かった。

 バーレーンに司令部を置く米海軍第5艦隊によると、米海軍はイラン人乗組員の救出のためキッドの部隊を派遣し、海賊15人を拘束したという。

 米国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は、ソマリア人とみられる海賊はステニスで勾留されていると述べ、「イラン人船員と漁船は解放され、帰国の途に着いた」とAFPに語った。

 この海域で米海軍などに海賊の攻撃からの救助を求める要請は頻発している。だが今回の救出作戦は、イランが米国に対する敵対的姿勢を相次いで示し、両国の緊張関係が高まるなか行われた点で注目される。(c)AFP