【11月23日 AFP】オリンパス(Olympus)が1990年代の投資の失敗で生じた巨額の損失を隠していた問題で、同社の企業買収に絡む不正な資金の流れを指摘して社長を解任された英国人マイケル・ウッドフォード(Michael Woodford)氏(51)が23日、日本の捜査当局の事情聴取に応じるために来日した。

 成田空港に到着したウッドフォード氏は報道陣に対し、「関連する問題について捜査が進み、結論が導かれることについて、私自身が確信を持てるようになるだろうと楽観している。日本の当局がこの問題を深刻に受け止め、また今後も深刻に捉えると信じているし、一部の真実ではなく、全ての真実が明らかにされるものと信じている」と語った。10月14日の解任後に日本を離れていたウッドフォード氏が再来日したのは初めて。

 ウッドフォード氏は24日に東京地検や警視庁、証券取引等監視委員会の事情聴取に応じる。25日には現在も取締役であるオリンパスの取締役会に出席し、損失隠しや企業ガバナンスについて協議する。

 オリンパスの損失隠し問題については、各国のメディアが犯罪組織が関与した可能性について報じており、英国の重大不正捜査局(Serious Fraud OfficeSFO)など外国の複数の機関も捜査を始めている。(c)AFP