【9月22日 AFP】仏パリ(Paris)近郊オルリー(Orly)で21日、警察を装った覆面武装グループが現金輸送会社の現金保管センターを爆発物などで襲撃し、警備員1人を殺害、2人にけがをさせ、警察との銃撃戦の末に逃走した。逃走の際に通行人1人が人質になったが、数キロメートル離れたところで解放され無事だった。

 現場は、パリ南部オルリー空港(Orly airport)に近い現金輸送会社Temisの現金保管センターで、ここで装甲仕様の現金輸送車に現金を積み込み、各地に輸送している。

 警察によると21日未明、黒っぽい服に目出し帽姿の集団が爆発物を2回爆発させ、建物内に侵入。放火した車両とハイジャックしたバスで道路をふさぎ、2台の車両に分乗して、警察官らに向けカラシニコフ銃を乱射しながら逃走した。

 AFPの取材に対し、現場近くのカフェの店主は、集団は腕章を着用していたため警察だと思ったと話している。現金が奪われたかどうかについて、警察広報は明言を避けた。

 警察では、通常は現金輸送車が襲われるのに、今回は現金輸送会社の拠点が狙われたことから、プロの犯罪集団による組織的な犯行と見ている。(c)AFP