【1月19日 AFP】各国の元首などから米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領や政権関係者への贈り物の概要が、18日の米連邦官報(Federal Register)で明らかになった。

 これによるとオバマ大統領の任期1年目の2009年、サウジアラビアのアブドラ・ビン・アブドルアジズ(Abdullah bin Abdul-Aziz)国王は、大統領本人のほか家族や側近たちに総額30万ドル(約2470万円)近くの贈り物をした。

■サウジ国王からは30万ドル相当

 アブドラ国王からの贈り物は金額にして、オバマ大統領本人に3万4500ドル(約280万円)、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)夫人に14万6200ドル(約1200万円)、夫妻の2人の娘、マリア(Malia)さんとサーシャ(Sasha)が合わせて7275ドル(約60万円)となっている。

 またサウジアラビアからホワイトハウス職員には、金額にして計10万8245ドル(約890万円)相当の贈り物があり、そのうち大統領付の上級通訳官に2万3400ドル(約190万円)、サウジの首都リヤド(Riyadh)駐在の米代理公使に1万2000ドル(約98万円)だった。

 アブドラ国王からオバマ大統領への贈り物は「広大な砂漠を表した緑色の縞大理石にゴールド製のヤシの木とラクダの像をあしらった」置物や、高級時計メーカー、ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)の置き時計などだった。

 ミシェル夫人には13万2000ドル(約1080万円)相当のルビーとダイヤモンドのジュエリーセットや1万4200ドル(約117万円)相当の真珠のネックレスなどが、2人の娘には本やDVD、さらに計数千ドル(数十万円)相当のアクセサリーがアブドラ国王から贈られていた。

■鳩山前首相夫人からも

 アブドラ国王の贈り物に次いで高価だったのは、ガーナの大統領夫人がミシェル夫人へ贈った高級腕時計ブランド、バックス&ストラウス(Backes and Strauss)のゴールドとダイヤモンドをあしらった「ガーナの黒い星」と呼ばれる一品で、4万8000ドル(約390万円)相当。

 そのほか目立つところでは、中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席はオバマ大統領一家を描いた額縁入りの絹の刺繍(2万ドル、約164万円相当)を、日本の鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)前首相の夫人、鳩山幸(Miyuki Hatoyama)さんはミシェル夫人へ真珠のネックレス(9700ドル、約80万円相当)を贈っていた。

 米国では政府関係者が外国政府から贈り物を受け取ることは法律で禁じられており、これらの贈り物はすべて国立公文書館(National Archives)で保管される。オバマ大統領ら政府関係者は、申し出を断って贈り主と米政府の関係が気まずくならないよう贈り物を受け取ったと、官報は説明している。(c)AFP