【1月5日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が3日公開した、地球観測衛星1号(Earth Observing-1EO-1)の高性能地上イメージャー(Advanced Land ImagerALI)が12月13日に撮影した南極東部、プリンセス・ラグンヒルド・コースト(Princess Ragnhild Coast)ぞいの氷山。

 氷山の表面を見れば、その氷山の成り立ちがわかる。

 表面がざらついた氷山は、この場所よりもずっと遠くの沿岸から離れ、海上を長い間浮遊していたとみられる。氷山が底と側面にこうむった波の圧力は上部に伝わり、表面にまで影響を及ぼす。もろい部分が割れ、割れ目に雪や氷のつぶがたまっていく。写真上部の氷山はおそらくそういった押し合いへし合いを経たものだ。

 一方、表面がなめらかな氷山は、この近辺で生まれ、まだあまり長距離を移動していないものとみられる。

 氷山を囲むように見られるのは2種類の氷、海氷と定着氷だ。

 画面左隅の海氷は薄く、海が透けて見える。沿岸部に近いほど定着氷は分厚くなるが、氷山ほどの厚さはない。(c)AFP