【12月29日 AFP】カンボジアの田舎で飼い主を死なせ、10日間大暴れを続けた体重5トンのオスのゾウが、野生動物保護センターに保護されることが決まった。

 ゾウの名前は「サンボ(Sambo)」。カンボジア南西部のコンポンスプー(Kampong Speu)州の住民を恐怖に陥れ、田畑を破壊した後、15日に野生動物保護センターの職員らが取り押さえられた。

 その後、サンボをおよそ1週間水田に閉じ込めている間に特製の檻(おり)を作り、完成した檻に入れて25日夜、首都プノンペン(Phnom Penh)郊外にあるプノンタマオ野生動物救護センター(Phnom Tamao Wildlife Rescue Center)に移送した。

 サンボは凶暴な性格になることがあり、過去数年の間に4人を死なせたとされる。

 動植物保護団体ワイルドライフ・アライアンス(Wildlife Alliance)のジョン・マロイ(John Maloy)氏によると現在、サンボは仮の飼育舎に入ってる。「他のゾウに今会わせるのはたぶん危険すぎる」ため、同保護センターにいる他のゾウとは隔離されている。

 ワイルドライフ・アライアンスでは、サンボが現在、発情期のため凶暴化しているものとみている。いずれサンボが落ち着いてきたら、センター内で良いパートナーを見つけられるようにしたいと考えている。(c)AFP