【12月23日 AFP】10月中旬からコレラが猛威をふるっているハイチで、ブードゥー教の祭司がリンチを受けて殺害される事件が相次いでいる。

 県のほぼ全域でコレラが発生した同国南西部グランダンス(Grand'Anse)県では、魔術を使ってコレラを流行させたと住民から恐れられたブードゥー教の祭司14人を含む40人が殺害された。他の県でも同様の理由で5人が殺された。

 グランダンス県で調査にあたった文化・情報省の担当者によると、犠牲者の多くは石を投げられたり、マチェーテ(山刀)で斬りつけられたりした上で、通りで焼かれたという。

 マリー・ロランス・ラセグ(Marie-Laurence Lassegue)文化・情報相は「ブードゥー教の聖職者はコレラとはなんの関係もない。各コミュニティーで啓発活動を行う必要がある」と述べた。

 公式発表によると、ハイチのコレラによる死者はこれまでに2591人に上っている。(c)AFP