【11月4日 AFP】コソボ議会は2日、内閣不信任案を賛成多数で可決した。これを受けて、ヤクプ・クラスニチ(Jakup Krasniqi)大統領代行は直ちに議会を解散し、総選挙を12月12日に実施すると発表した。コソボの総選挙は2008年の独立宣言後、初となる。

 コソボでは9月、ハシム・サチ(Hashim Thaci)首相のコソボ民主党(Democratic Party of KosovoPDK)と連立与党を組んでいたコソボ民主同盟(Democratic League of KosovoLDK)党首のファトミル・セイディウ(Fatmir Sejdiu)大統領が辞任し、LDKが連立を離脱。サチ政権は少数与党となり、政治的混乱に陥っていた。

 サチ首相は解散総選挙は「コソボの新たなスタート」だとの強気のコメントを発した。しかし専門家の間ではコソボ国内の政治的混乱によって欧州連合(EU)が仲介するセルビアとの国交正常化交渉が遅れ、コソボの国際的なイメージが悪化する恐れがあると懸念する声も上がっている。

 コソボは2008年2月、セルビアからの独立を宣言したがセルビアはこれを認めていない。現在、欧米各国など71か国がコソボを独立国として承認している。(c)AFP/Ismet Hajdari

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