【7月2日 AFP】世界最高峰の自転車ロードレース、2010ツール・ド・フランス(2010 Tour de France)が3日、オランダ・ロッテルダム(Rotterdam)で開幕する。アルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)の連覇がかかった今大会について、大会総合ディレクターのクリスティアン・プリュドム(Christian Prudhomme)氏は例年にない大混戦になると予想している。

 AFPのインタビューに答えたもので、総合優勝は「コンタドールが本命だろうが、ライバルチームにも優勝してもおかしくない選手が多数そろっている」と含みを持たせた。

 選手たちは第1ステージでは強風にあおられ、第3ステージでは悪路に悩まされ、3週目にはピレネー(Pyrenees)の山岳地帯に突入する。起伏に富んだコースは、クライマーのコンタドールにはおあつらえ向きだ。

 一方で出場選手には、7度の総合優勝経験を持ち今年が最後の出場と表明しているランス・アームストロング(Lance Armstrong、米国)、アンディ・シュレク(Andy Schleck、ルクセンブルク)、カデル・エヴァンス(Cadel Evans、オーストラリア)、イヴァン・バッソ(Ivan Basso、イタリア)、ブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins、英国)など強豪がそろう。よって、コンタドールは簡単には勝てないとプリュドム氏は見る。

 前回大会では、コンタドールが2位のシュレクに4分の差をつけて総合優勝、現役復帰のアームストロングは予想を覆し堂々の3位を獲得した。エヴァンスは過去に2度、コンタドールとスペインチームのカルロス・サストレ(Carlos Sastre)に敗れて2位に甘んじている。ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)の現チャンピオンであるバッソは、ドーピング疑惑で06年に出場停止処分を受けて以来4年ぶりの復帰。

 最終日の25日、コンタドールはパリ(Paris)のゴールラインを最初に踏んで07年と09年に次ぐ3度目の総合優勝を勝ち取ることになるのだろうか。(c)AFP