【6月5日 AFP】モルモン教信者で普通の母親だった米作家ステファニー・メイヤー(Stephenie Meyer、36)を一躍ベストセラー作家にしたバンパイヤ・ロマンス小説『トワイライト(Twilight)』シリーズの最終作が、5日発売される。

 発行元の米リトル・ブラウン・ブック(Little, Brown Books for Young Readers)によると、グリニッジ標準時(GMT)5日午前4時1分(日本時間同日午後1時1分)に世界発売されるのはシリーズの外伝「The Short Second Life of Bree Tanner」。短編小説で、世界各国でベストセラーになる見込みだという。

『トワイライト』シリーズ4作は計1億冊が売れ、翻訳出版権も約50か国で契約された。また、『トワイライト』原作の映画2本も大ヒットした。

 リトル・ブラウン・ブックのミーガン・ティングリー(Megan Tingley)上級副社長によると、メイヤーは「現時点で」、『トワイライト』シリーズを続ける予定はなく、小説としては2008年に発売された第4作の『Breaking Dawn』がシリーズ最終作となった。

■無名の母親がベストセラー作家に

 発行元のティングリー氏はファンタジー小説の専門ではなかった。しかし、2004年、文学の学位はあっても受付係の業務経験しかなくまったくの無名だったメイヤーの作品に、『トワイライト』シリーズ3冊と海外での版権に75万ドル(約6900万円)を提示し、「異例」の獲得をした。

「物語に力強い、直感的なものを感じた。ほかの人もそう感じるだろうという確信があった」とティングリー氏は話す。トワイライトはティングリー氏だけでなく、リトル・ブラウン・ブックにとっても「前代未聞の爆発的人気」となった。

■吸血鬼との恋愛

『トワイライト』シリーズは、米国の小さな町を舞台に、10代の高校生ベラ・スワン(Bella Swan)とベラの恋人で吸血鬼のエドワード・カレン(Edward Cullen)の運命を描いている。映画ではベラ役を米女優クリステン・スチュワート(Kristen Stewart)、エドワード役を英俳優ロバート・パティンソン(Robert Pattinson)が演じている。

 吸血鬼が少女に恋をするものの少女の血も渇望してしまうという物語のアイディアは、夢の中に出てきたという。メイヤーはその後3か月のうちに小説を執筆したが、自分の楽しみのためだけに書いた小説で、出版する意図はまったくなかった。

 公式発表によると、メイヤーに小説を出版エージェント「ライタースハウス(Writers House)」のジョディ・リーマー(Jodi Reamer)氏に送るように勧めたのはメイヤーの姉妹だった。リーマー氏は、複数の出版エージェントに小説を送った。

「将来有望な新しい才能を見つけたと確信すると、出版社は作家に複数作品の契約を申し入れることがあります。そうやって、1冊ではなく作家のキャリアに投資するのです」「『トワイライト』のときも、素晴らしい物語作家による作品なのは明らかでした。作者はトワイライトの世界をどう展開するのかについて多くのアイディアを明確に持っていましたから、3冊の契約を申し出たのです」(ミーガン・ティングリー氏)

 ティングリー氏によると、リトル・ブラウン・ブックは作品の勢いを維持するため、『トワイライト』の第1~3作を1年ごとに出版する計画を立てたという。ティングリー氏は、「彼女(メイヤー)が4年間で、それぞれ500ページ以上もある小説を5冊(『トワイライト』シリーズ4作と『The Host』)も書き、また出版できたのは、素晴らしいことです」と語った。(c)AFP/Myrian Chaplain-Riou