【4月15日 AFP】100年以上前に盗まれた古代エジプトのアクエンアテン(Akhenaton)王の足指が14日、エジプトに返還された。エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of Antiquities)が明らかにした。

 アクエンアテン王は、ツタンカーメン(Tutankhamun)王の父にあたる。足指はルクソール(Luxor)の王家の谷(Valley of the Kings)で発見されたミイラの一部で、1907年に骨の調査中に盗まれ、行方が分からなくなっていた。

 外交筋によると、足指はチューリヒ大学(University of Zurich)の科学者でミイラ研究の専門家フランク・リューリ(Frank Ruehli)氏が、「欧州のある国」と「個人的に接触」して入手した。この件にスイス政府は関与していないという。

 エジプト・カイロ(Cairo)で行われた、国外に持ち出された文化財の返還に合意したスイスとの調印式典の席で返還された足指は、今後、カイロにあるエジプト考古学博物館(Egyptian Museum)に展示されるという。(c)AFP