【3月1日 AFP】エジプト文化省は2月28日、南部ルクソール(Luxor)のナイル川西岸で古代エジプト王朝のファラオ、アメンホテプ3世(Amenhotep III)像の巨大な頭部が発掘されたと発表した。

 エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of Antiquities)のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長によると、頭部はアメンホテプ3世の花こう岩立像の一部で、完全な状態で見つかった。約3000年前のものとみられ、高さは2.5メートルもあるという。

 発掘した考古学者チームによると、頭部はアメンホテプ3世が王家の象徴を握った腕を胸の前で交差させた巨大な立像に属するものだという。
 
 見つかった頭部について、ハワス事務局長は「高い芸術性を持った名品で、若きアメンホテプ3世の様相を良くとらえている」と絶賛した。頭部には赤い塗料の跡がみられるという。

 アメンホテプ3世は先のDNA鑑定で、古代エジプトのツタンカーメン(Tutankhamun)王の祖父であることが確認された。

 ルクソールにあるアメンホテプ3世の葬祭殿跡からは、近年になって花こう岩の石像の断片などが数多く見つかっている。(c)AFP

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