【2月7日 AFP】水の都として知られるイタリアのベネチア(Venice)で6日から恒例のカーニバルが始まり、街は華やかな仮面をつけた大勢の人たちであふれかえった。

 同日、街の通りで馬60頭によるパレードが行われた後、カルロ・ゴルドーニ(Carlo Goldoni)作のベネチアを舞台にした18世紀の即興仮面喜劇「2人の主人を1度にもつと(The Servant of Two Masters)」がサンマルコ広場(Saint Mark's Square)で上演された。大勢の観光客や地元住民らは真冬の寒さをものともせず、パレードや演劇を楽しんだ。

 7日にはサンマルコ広場にあるサンマルコ大聖堂(Saint Mark's Basilica)の鐘楼から天使に扮した女性が綱を滑り降りる伝統行事も行われる。

 このカーニバルは、キリスト教の四旬節(Lent)の断食の前に行う祝宴が起源で数世紀前に始まった。その後人気がなくなって中断していたが、観光振興に役立てたいとの意図もあって1980年に復活した。

 カーニバルが開かれる10日間、市内各地の通りでは仮面舞踏会や演劇のイベントが催される。子ども向けのイベントもある。

 イタリアでは今月、ローマ(Rome)で6日にカーニバルが始まったほか、トスカーナ(Tuscany)地方のヴィアレッジョ(Viareggio)では、政治家などの著名人を摸した張り子の山車で有名な、137年の歴史を誇るカーニバルが7日から行われる。(c)AFP