【11月16日 AFP】半導体世界最大手の米インテル(Intel)のエルサレム(Jerusalem)工場の外で14日、ユダヤ教超正統派の信者およそ2000人が、工場がユダヤ教の安息日を守らずに操業していることに抗議するデモを行った。

 エルサレム警察の報道官によると、デモ参加者らは「シャバット(安息日)、シャバット」と叫びながら安息日(土曜日にあたる)の工場の閉鎖を要求。数十人が現場で取材にあたっていた記者らに石を投げたり、つばを吐きかけるなどしたが、けが人はなかった。

 インテル側とエルサレムの超正統派の代表との協議は前週、決裂しており、工場では敷地を有刺鉄線で囲むなどしてデモの発生に備えていた。

 インテル・イスラエルの広報担当者はニュースサイトYnetの取材に、「常に会社のニーズに応じて働いている。必要なら安息日にも働くが、すべて法律に従って行われていることだ」と説明した。

 エルサレムの超正統派ユダヤ教徒は、市内の駐車場の土曜日の営業を認める市の決定に反発し、暴力的な抗議行動をたびたび起こしている。同市では前年、超正統派の市長が退任し、現在は世俗派の新市長が就任しており、市人口の3分の1を占める超正統派の人々の間に世俗化への懸念が高まっている。(c)AFP