【9月7日 AFP】マケドニア南西部のオフリド湖(Lake Ohrid)で5日、観光船「Iliden」号が沈没し、ブルガリア人15人が死亡した事故で、マケドニア当局は6日、同船の船長を拘束した。生存者によると、同船には十分な数の救命胴衣が積まれていなかったという。

 当局によると、事故直後マケドニアの内務相はこの観光船に70人以上が乗っていたと語ったが、その後、乗船していたのはブルガリア人観光客53人と乗組員3人だったことが分かった。オフリド湖は、この地域で最も水深が深い湖として知られ、マケドニアで最も人気のある観光スポット。

 マケドニア司法当局は、同船の船長で所有者でもあるSotir Filevski氏(23)を、事故の捜査が終わるまで30日間拘束するよう命じた。同氏は当初、死亡したと見られていたが、その後、地元病院で手当てを受けている4人の負傷者の中に含まれていることが明らかになった。

 マケドニア内務省の報道官は、事故原因について、捜査当局の初期の報告ではかじに問題があった可能性があると語った。

 ブルガリアのゲオルギ・パルバノフ(Georgy Parvanov)大統領は、1924年建造という古い船に、定員よりも13人も多く乗船させていたことが問題だった可能性を指摘しながらも、マケドニア当局はかじのケーブルが損傷したことが事故の原因だと見ていると語った。(c)AFP/Jasmina Mironski