【8月2日 AFP】ドイツ人のトレジャーハンターが約700万ユーロ(約9億4000万円)相当の財宝をボルネオ(Borneo)沖の沈没船から引き上げたと、29日付のドイツのビルド(Bild)紙が伝えた。

 この財宝を見つけたのはマーチン・ヴェンツェル(Martin Wenzels,)さん(42)。昼間は不動産開発業者として働いているが、夜はパートタイマーの「トレジャーハンター」として活動している。

 1806年に沈んだ海賊船「Forbes号」から発見された財宝は、計1.5トンの銀貨と金の装飾品、大砲、水晶、陶器など。硬貨だけで約1000万ドル(約9億4000万円)の価値があるとビルド紙は伝えている。

「最初、海底にあるものは全部、何かの固まりで価値がないもののように見えた。財宝を手にした時は言葉に表せないほど感動して、アドレナリンが一気にわきあがったように感じた。歴史を目の当たりにしたわけだから」と、ヴェンツェルさんは発見当時を振り返る。

 ヴェンツェルさんは過去2年間、300万ユーロ(約4億円)を投じて海で財宝探しのためのダイビングを35回行ってきた。そのうち価値のある財宝が見つかったのは2回だけだったが、この発見で今までかかった費用は回収できたと話す。
 
 今回の成功の勢いに乗り、ヴェンツェルさんはすでに次の財宝探しの旅行を計画しているという。(c)AFP