【6月24日 AFP】コンゴ民主共和国のヴィルンガ国立公園(Virunga National Park)で、今年に入って多数の動物が戦闘の犠牲になっている。同公園関係者と環境保護団体が23日明らかにした。

 前年に政府側と反政府勢力「人民防衛国民会議(National Congress for the Defence of the PeopleCNDP)」の戦闘が激化して以来、この公園で多くの激しい戦闘が行われた。

 公園のエマニュエル・ドゥ・メロード(Emmanuel De Merode)所長によると、このためチンパンジー、ゾウ、アンテロープ、鳥類、カバなどが多数殺されている。前週だけでチンパンジー4頭が殺され、今年に入ってから殺されたゾウは11頭にのぼっているという。

 また、地元NGO「Innovation」によると、5月25日から6月16日までの3週間あまりで、渡り鳥11羽とカバ3頭を含む31の個体が殺されたという。

 1925年に設立されたヴィルンガ国立公園は、アフリカ最古の国立公園で、ユネスコ(UNESCO)の世界遺産にも登録されている。マウンテンゴリラなどの絶滅危惧(きぐ)種が生息し、世界屈指のカバの生息地として知られるエドワード湖(Lake Edward)も擁する。1980年に2万7000頭いたカバは激減し、現在は300頭を下回っているという。(c)AFP