【2月16日 AFP】(写真追加)ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領夫妻が、香港(Hong Kong)に所有している豪邸の調査をしていた2人の記者が暴行を受けた。被害を受けた報道カメラマンが15日明らかにした。

 報道カメラマンのティム・オルーク(Tim O'Rourke)氏によると、事件は13日、同氏が記者のコリン・ギャロウェー(Colin Galloway)氏とともに、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)がムガベ大統領夫妻に宛てた手紙を渡そうと、夫妻の豪邸を訪れたときに発生した。

 2人は、豪邸にいた黒人の男女2人に訪問の目的を尋ねられた。このあとオルーク氏が豪邸の写真を撮り始めると、女が「彼は写真を撮ってるわ」と叫び、2人がオルーク氏につかみかかるとともにカメラをむしり取ろうとしたという。

 オルーク氏はカメラをギャロウェー氏に手渡すことができたが、このとき豪邸からもう1人の男性が現れ、ギャロウェー氏にヘッドロックをかけた。この間にカメラは奪われてしまった。

 オルーク氏は警察に通報して正式に被害を届け出た後、ギャロウェー氏とともに病院で診察を受けた。警察は3人に事情を聞き、カメラはオルーク氏に返却されたという。

 オルーク氏は前月、ムガベ大統領の娘のボナ(Bona Mugabe)さんが香港大学(University of Hong Kong)に在学中であると報じたとして、もう1人のカメラマンとともに、グレース・ムガベ(Grace Mugabe)大統領夫人と複数のボディガードから暴行を受けている。

 サンデー・タイムズは、ムガベ夫妻は香港の大埔區(Tai Po district)に580万ドル(約5億3000万円)の豪邸を秘密裏に購入したと報じていた。夫妻がアジアに所有する不動産としては初めて確認されたものだという。同紙は、夫妻はアジアの複数の銀行口座に数百万ドルの財産を隠し持っているとも報じている。(c)AFP/Guy Newey