【8月25日 AFP】2012年のロンドン五輪開催に向け準備が進められるなか、ロンドン観光局(Visit London)が24日に中国・北京(Beijing)で上映したロンドン(London)を紹介する映像に連続殺人犯の肖像画が映っていたことが物議を醸した。

 問題の肖像画は、1963-64年に交際相手とともに子ども4人を殺害したとして終身刑判決を受けたマイラ・ヒンドリー(Myra Hindley)を、子どもたちの手形で描き出した英国のアーティスト、マーカス・ハーベイ(Marcus Harvey)の作品。ロンドン市内の観光名所とアート作品を紹介した3分間の映像に登場した。

 英首相府報道官は「著しく悪趣味であり、ロンドンの宣伝に使われるべきではなかった」と非難した。

 五輪が正式にロンドンに引き継がれたことを受け、ロンドンを紹介するための一環としてこの映像は北京のロンドンハウス(London House)で上映されたが、その際、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相も同席していた。

 ロンドン観光局は「これは3分間の映像で、マーカス・ハーベイの作品が非常に短い時間登場する。観光事業では過去数年間にわたり何度も使われてきた。現時点まで映像について苦情はなかったが、不快感をもたらしたならば直ちに使用を中止する」との声明を発表した。(c)AFP