【5月21日 AFP】中国・四川(Sichuan)大地震で被災した人々の治療にあたる日本の医療チームが20日、チャーター機で成田空港から四川省の省都、成都(Chengdu)に向け出発した。空港関係者が明らかにした。

 医師、看護師、薬剤師などの専門家20名以上が、約2週間にわたり活動を行う。

 団長の田尻和宏(Kazuhiro Tajiri)外務省アジア大洋州局中国課地域調整官は、出発に先立ち、出来るだけ多くの人々を痛みや苦しみから救うために活動していくと抱負を語った。

 医療チームの派遣は、中国政府の要請によるもの。一方、先に被災地で活動していた国際緊急援助隊はすでに撤退を決定した。

 国際緊急援助隊は、地震発生から3日以上が過ぎた16日に四川省に到着。海外の援助隊として初めて被災地入りし、倒壊した建物に生き埋めになっている人々の捜索にあたったが、日本のメディアによると、専門機器を駆使したものの、約20人の遺体を回収できただけで、生存者は発見できなかった。

 また、最も活動が必要とされる場所について中国当局から十分な情報を得られなかったことが一因となり、国際緊急援助隊は3つの異なる地域を移動しなければならなかった。(c)AFP