【4月4日 AFP】2度のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が、所属するルノー(Renault)への誓いを守り、未来の成功に向けて戦うチームをリードすることに満足していると語った。

 08F1第3戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2008)の開幕を現地4日に控え、アロンソは08年シーズン終了時にチームを去る予定は無く、長期に渡ってルノーに留まると話した。

 ルノーとの契約の中の「契約を解除できる」という条項を上手く利用し、苦しいシーズンを送っているフェリペ・マッサ(Felipe Massa)の後継としてフェラーリ(Ferrari)に鞍替えするのではと広く噂されているアロンソだが、「そんな条項があったことは覚えていない。去年(2007年)見た限りではルノーとは2年ということでサインしたけれど、契約はいつでも融通が利くものなんだ」と話した。

 もし契約の中にチームを去ることができるという条項があった場合は、と質問されると「ノー。今はまだチャンピオンシップが始まったばかりだ。2戦を終えてのパフォーマンスとしては残念だが、まだまだギブアップする時ではない。今はやるべきことをやる時期で、シーズン終盤には自分たちがどの位置にいるのか明らかになる。来年には大きなルールの改変を控えていて、F1の現状を変えることができる。今のところ、僕はルノーと一緒に良い仕事ができると確信している。顕著なルール変更がある時はコインを空中に投げるようなもの。どのチームも良いマシンでチャンピオンシップを戦うことが出来る」と答えた。

 続けてアロンソは「1年間で現在の大き過ぎるギャップを全て埋めることは無理だと、ルノーと契約した時点で分かっていた。改良し続けてトップチームとの差を埋めていく必要がある2008年が、難しいシーズンになるということも分かっていた。それと同時にチャンピオンシップ争いができないとしても、表彰台に登ることやレースに勝つこと、何でもいいから常に望まなくてはならない。今はそういうポジションにはいないから複雑な心境だ。今はベストを尽くし、できればバルセロナ(第4戦のスペインGP(Spanish Grand Prix 2007))の後には表彰台圏内で戦えるくらいの十分な進歩があれば良いと思う」と語り、長期的な展望を持っていることを明らかにした。

 バーレーンGPでの大きな改善については甘い考えは無いと話すアロンソは「マシンに大きな問題は無いけれど、小さな問題が多い。空力学的にはマシンはもっと良く、効率的になる。どうなるか楽しみだ」と語り、今後のマシンの進歩に期待を寄せている。(c)AFP