【12月11日 AFP】米名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)が、2008年2月に北朝鮮で公演を行う。米メディアが10日に報じた。

 同フィルの広報担当は、報道の真偽は明らかにしなかったが、11日に両国高官同席のもと、同フィルの代表者が会見を行うと語った。同フィルは8月に北朝鮮からの招待を受け、米国務省の支援のもと10月に同国を訪門し話し合いを行っている。

 2007年2月、北朝鮮は6か国協議で核施設の無能力化などに合意しており、コンサートはその約1年後の開催となる。

 10日のニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は、今回の公演が、北朝鮮と他国との関係改善や同国の反米政策の軟化につながるのではないかとする国務省の見解を伝えた。同紙の電子版には、6か国協議の米国代表を務めるクリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補の次のようなコメントが掲載された。

「北朝鮮がその殻を破り表に出てきつつあるという兆候。皆が理解しているが、これは長い時間を要するプロセス。公演決定は、北朝鮮の我々に対する見方に変化が起こったことを示している。そしてこの変化は、核問題の交渉の進展において有益なものだ。今回の公演が北朝鮮を世界の一員に戻すための催しとして理解されることを望む」

 会見は11日、ニューヨーク(New York)のリンカーン・センター(Lincoln Center)で、ヒル国務次官補、北朝鮮の朴吉淵(パク・キルヨン、Pak Gil Yon)国連大使同席のもと、同フィルのポール・グンター(Paul Guenther)会長とプレジデントのザリン・メータ(Zarin Mehta)氏が出席して行われる。(c)AFP