【11月10日 AFP】2008年1月に予定されているグルジア大統領選挙にメディア界の大物投資家、Badri Patarkatsishvili氏が立候補する予定であることを明らかにした。英PR会社のBell Pottinger Groupが10日、伝えた。

 Patarkatsishvili氏はミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)大統領の対抗勢力に資金援助を行っている人物で、グルジアの民間放送局Imediの出資者。民間放送局Imediは、非常事態宣言発令の当日に放送局内への政府特殊部隊の突入を報じた直後、その放送が途絶えている。

 首都トビリシ(Tbilisi)での警官隊と反政権勢力との衝突以来、グルジアの政府当局はPatarkatsishvili氏がサーカシビリ政権に対するクーデターを計画していたのではないかと見ている。

 声明の中でPatarkatsishvili氏は、「サーカシビリのいないグルジアは恐怖のないグルジア」とのスローガンを掲げ、大統領に当選したら議会の権限強化に向けた国民投票を行うと明言した。

 また、サーカシビリ大統領はグルジアの民主的権利を傷つけていると批判、非常事態宣言を「即時」に撤回しまた政治犯の取り締りを止めるよう呼びかけた。

 一方で同氏は、野党勢力が結集し「サーカシビリ政権を打倒するという明確な目的を持った共同候補者」を擁立した場合には、大統領選への出馬を見合わせる可能性もあるとしている。(c)AFP