【11月10日 AFP】チャド司法当局は9日、仏援助団体「ゾエの箱舟(Arche de Zoe)」がチャドの子ども103人をフランスへ密出国させようとしたとされる事件で、子どもたちの移送に使われる予定だった航空機のスペイン人客室乗務員3人とベルギー人パイロット1人を釈放した。

 釈放されたスペイン人3人は、チャドのヌラディヌ・デルワ・カシレクマコエ(Nourradine Delwa Kassire Coumakoye)首相と面会した後、スペイン空軍機で帰国した。

 現地時間午後10時(日本時間10日午前6時)ごろにマドリード(Madrid)に到着した客室乗務員らは、滑走路で家族、友人およびスペインのマリア・テレサ・フェルナンデス・デラベガ(Maria Teresa Fernandez de la Vega)副首相に迎えられた。

 スペインのミゲル・アンヘル・モラティノス(Miguel Angel Moratinos)外相は訪問先のチリで、「チャド政府、特にイドリス・デビ(Idriss Deby)大統領の事態への対処に感謝する」と述べ、返礼として現在アベシェ(Abeche)の児童養護施設で保護されている子どもたちの学費を援助したいと申し出た。(c)AFP