【10月26日 AFP】27日から開催される第40回東京モーターショー2007(Tokyo Motor Show)には、最新の安全運転技術が搭載されたコンセプトカーが多数出展される。中には、いらいら運転や居眠り運転に注意するようドライバーに話しかけるものもある。

 日産自動車(Nissan Motor)が開発したタマゴ型の電動自動車「ピボ2(Pivo 2)」は、ドライバーの表情から感情や体調を読み取り、安全運転を実現する「ロボティック・エージェント」機能を搭載する。

 ピボ2の開発関係者は「ピボ2は、急な割り込み運転があったときに『心配しなくても大丈夫』とドライバーに声をかけたり、睡魔に襲われたドライバーのまばたきの回数を感知して『休憩しましょう』と話しかけたりする」と語る。

 安全性向上機能やナビゲーションシステム、駐車補助システムといった最先端技術の導入による売上促進は、自動車業界の最近の傾向だ。

 同様の技術を開発したトヨタ自動車(Toyota Motor)も、正しい姿勢を維持することで快適性の向上を目指したコンセプトカー「RiN(リン)」を発表している。

 RiNは、温熱シートや酸素濃度調節器、熱感知機能付ハンドルなどを装備している。ハンドル表面電極を通してドライターの心拍数などを測定し、体調を感知する。

 電気メーカーのオムロン(Omron)は、手と目の動きからわき見運転を感知し、警告するシステムを出展している。フランスの自動車部品メーカー、バレオ(Valeo)も、走行中の不随意な変化を感知し、音声や映像、振動でドライバーに警告する技術を出展している。

 ダイハツ工業(Daihatsu Motor)が開発に取り組んでいる自動車は、広角レーダーで衝突の危険を察知してLEDランプを点灯したり、3D映像で障害物の接近を知らせる機能を装備している。

 こうした最新の安全技術に対し専門家の間からは、100%の安全性を保証するものではない、事故が起これば製造物責任を問われる恐れがあるといった指摘や懐疑の声も聞かれる。(c)AFP/Kyoko Hasegawa