【8月21日 AFP】15日に1970年以来最大規模の地震に見舞われたペルーのピスコ(Pisco)では、20日もマグニチュード4.7の余震が発生し、陸路や空路で被災地を離れようと列を作る人々を混乱させた。一方、救援活動の中心は、人命救助からがれきの処理や防疫活動に移りつつある。

 アラン・ガルシア(Alan Garcia)大統領は、感染症予防措置として消毒作業を開始したと発表した。

 公式発表では、地震による死者は540人、負傷者は1039人に上ったほか、17万6000人以上が家を失った。

 地震発生から5日が経過し救援活動が続けられるなか、救助隊員らは失望を重ねている。がれきの下から最も多くの遺体を収容したある消防隊員は「死と手をつないでいるようだ」と感情的に心情を吐露した。「到着が遅れて人命を救えなかったときは自分の無力さを感じる。数え切れないほど多くの遺体を収容した」

 ピスコ各地では倒壊した家屋の消毒が開始された。がれきの下には依然、推計150体の遺体が埋まっているとみられ、腐敗が始まっているという。

 政府の地球物理学研究所当局によると、480回以上の余震が発生しているといい、人々を不安に陥れている。(c)AFP/Marc Burleigh