【8月9日 AFP】グルジア領内に対するミサイル攻撃が行われた事件で、同国のゲラ・ベズアシビリ(Gela Bezhuashvili)外相は8日、国連安全保障理事会(UN Security Council)に緊急会合の開催を要請するとの方針を明らかにした。グルジア政府は、同攻撃はロシアの航空機によるものとの見方を示しているが、ロシア側は事件への関与を否定している。

 同日には、南オセチア(South Ossetia)自治州に駐留するロシア軍主導の平和維持部隊が、前日に引き続きミサイルの落下によってできた穴の調査を行った。落下現場は首都トビリシ(Tbilisi)から約50キロメートルの農村近郊。ミサイルは不発だった。

 欧州安保協力機構(Organisation for Security and Cooperation in EuropeOSCE)の報道官は、同機構の国際監視団も今後調査に参加する予定だと語った。

 また、ベズアシビリ外相は「われわれは証拠の収集を続けている。軍の記録を裏付ける民間の航空レーダーの記録を入手したところだ」と語っている。OSCEやロシア当局による調査の結果は公にされていないが、同外相は「いずれの調査結果も、攻撃を行った航空機がロシア領空から接近してきたとするグルジア側の主張を裏付けるものだ」と主張。「他の国が有するレーダー記録にも関心がある。われわれは、欧州連合(EU)に対し協力を要請する」と語った。

 一方、ロシア側は事件への関与を明確に否定。ミサイルは、挑発目的でグルジアの航空機が発射したものだと述べる。(c)AFP/Irakli Metreveli