【ギゾ/ソロモン諸島 4日 AFP】2日朝にソロモン諸島沖で発生したマグニチュード8.0の地震および津波による被害者への救援活動を行っている慈善団体などは4日、被害地域への水、避難所、医薬品などの緊急支援を急ぐ必要を訴えた。

 そうした中、食糧、水、テントなどの救援物資を積んだ飛行機や船が同日、被害地域に向かった。政府も、震源地から45キロしか離れておらず最大の被害が出たギゾ島(人口2万人)に対する救援活動を本格化したと発表した。

 ギゾ島では、現在、物資が極端に不足しているという。同島の住民がこれまでに受け取った救援物資は、3日に警察の巡視船が運んできた医薬品のみ。すでに井戸の飲み水は汚染されているほか、テントや防水シートもないため、高台に避難した数千人の住民が2晩連続で屋外で寝ている状態だ。

 住民の1人によると、多くの村人たちは、津波がまた来るのではないかとの恐怖から自宅に戻れない状態という。この住民は、「安全に寝泊まりできるよう、ショベルやテントが欲しい。でないと、われわれは数日以内に重い病気にかかるだろう」と語った。

 慈善団体「Caritas Australia」の広報担当も、「数日以内に食糧が底を突き、飲み水が涸れるか汚染される恐れがある。そうなると、非常に深刻だ」と警告した。

 地震・津波によるこれまでの死者は少なくとも30人。5400人が家を失ったと見られている。

 写真は首都ホニアラ(Honiara)で2日、ミルクなどの緊急支援物資を被害地域に送る準備をする警官ら。(c)AFP/SOLOMON STAR