【福岡 19日 AFP】女子柔道の谷亮子(Ryoko Tani)が19日、4月7日・8日に開催される全日本選抜体重別選手権での実戦復帰に向けて産休から2年ぶりに練習を開始した。谷は9月に開催される07世界柔道選手権大会(World Judo Championships 2007)にも出場を予定しており、全日本選抜体重別選手権がブランクを調整する絶好の機会となっている。

 練習後のインタビューに応じた谷は「私は毎晩3回目覚めて息子に授乳しているので寝不足です。寝れないことは私にとって重荷になっています。母乳で育てる事は非常に体力を使いますが私の状態には影響しません。むしろ私が息子と共に成長している様です。彼が眠りから覚めて私のプレーを見ると私は頑張ろうという気がしてきます。出産という大きな経験後に私は自分自身が出来ない事は何もないと信じています。」と語り、出産の経験が自身の柔道に好影響を与えるとアピールした。

 現在31歳の谷は、1990年に15歳で福岡国際(Fukuoka Cup)で初優勝飾ると1993年には世界柔道選手権で優勝、その後も優勝回数を着実に重ねて同大会6連覇を記録した。また私生活では2003年にプロ野球選手の谷佳知(Yoshitomo Tani)と結婚し、2005年12月の長男出産後は育児に専念していた。

 谷は今まで五輪に4度(1992年、1996年、2000年、2004年)出場しており、3連覇が懸かる2008年北京五輪について谷は「ママでも金メダル。私は北京での優勝を実現したい。」とコメントを残しており、五輪3連覇に向けて期待が高まっている。

 写真は、2004年アテネ五輪・女子48キログラム級での表彰式に臨む谷(2004年5月14日撮影)。(c)AFP/FRANCK FIFE