キリスト教祝日にミサイル攻撃、34人死亡 ウクライナ北東部
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【4月14日 AFP】ロシアとの国境に近いウクライナ北東部の都市スムイで13日、ロシアによるミサイル攻撃があり、少なくとも34人が死亡した。1回の攻撃による犠牲者としてはここ数か月で最多となり、欧米から非難の声が上がった。
ウクライナ当局によると、13日朝、2発の弾道ミサイルがスムイ中心部を直撃した。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、この攻撃がキリスト教の重要な祝日である「枝の主日」に行われたことを強調した。
緊急当局によると、攻撃により子ども2人を含む34人が死亡、子ども15人を含む117人が負傷した。
現場には銀色のシートで覆われた複数の遺体が横たわり、救助隊が破壊されたトロリーバスの近くの建物のがれきの中で作業していた。
ゼレンスキー氏は「大学に加えてアパート5棟、カフェ、店舗、地区裁判所が損傷した。計20の建物が被害を受けた」と述べた。
ドナルド・トランプ米政権のキース・ケロッグ特使(ロシア・ウクライナ担当)はX(旧ツイッター)で、ロシアによる民間人を標的とする攻撃について「いかなる良識の線も越えている」と非難した。
マルコ・ルビオ米国務長官は、「スムイへの恐ろしいロシアのミサイル攻撃」の犠牲者に哀悼の意を表し、「トランプ大統領と米政権がこの戦争を終わらせ、永続的な平和を達成するために多くの時間と労力を費やしている理由を悲劇的な形で想起させるものだ」と述べた。
攻撃の2日前には米国のスティーブ・ウィトコフ特使(中東担当)がロシアでウラジーミル・プーチン大統領と会談し、トランプ氏の戦争終結への取り組みを後押しした。
欧州各国首脳も、枝の主日に行われた攻撃を一斉に非難した。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、今回の攻撃は「人命、国際法、トランプ大統領の外交努力を(ロシアが)露骨に無視」していることを示していると断じた。(c)AFP