【4月9日 東方新報】中国工業・情報化部の賽迪研究院と工業・情報化部新型工業化研究センターの主催による「2025賽迪フォーラム」が4月1日、北京市で開催された。この場で発表された「製造業イノベーション指数報告(2024年版)」によると、2013年から2023年にかけて、中国の国家級製造業イノベーション指数は着実に上昇し、その中でも「イノベーション協同(協働)」の成長率が他の指標を上回ったという。

 製造業イノベーション指数は、以下の5つの一次指標で構成されている:「イノベーション資源」「イノベーション成果」「イノベーション協同」「イノベーションパフォーマンス」「イノベーション環境」。これらの一次指標の下には、さらに17の二次指標が設定されている。

 報告によれば、2013年から2023年の間に、国家級製造業イノベーション指数は安定的に上昇したが、年平均の伸び率はやや鈍化し、年平均成長率は11.6%だった。この指数は2013年を基準値100とし、2021年に245、2022年に275、2023年には299に達した。

 各一次指標は引き続き成長傾向にあり、その中でも「イノベーション協同」は高い成長率を維持し、他の指標をリードした。この指標には「規模以上の工業企業によるR&D(研究開発)費の社外支出」と「技術市場における契約金額」の2つの二次指標が含まれ、2013年から2023年にかけての年平均成長率はそれぞれ12.8%、23.5%に達している。

 同期間中、「イノベーション資源指数」の伸び率は全体の製造業イノベーション指数の伸びを下回り、R&D費が社会全体の研究開発投資に占める比率については、さらなる向上が求められている。「イノベーション成果」は着実に増加し、影響力も高まり続けている。「イノベーション協同指数」は引き続き速いペースで伸びているものの、産学官連携には引き続き注目が必要とされている。「イノベーションパフォーマンス指数」は成長のペースが鈍化した一方で、高度技術産業の牽引力は明らかになっている。「イノベーション環境指数」は成長率が顕著に低下しており、制度や基盤環境の整備がなお必要とされている。

 この製造業イノベーション指数体系には、省レベルの製造業イノベーション指数も含まれており、総合スコアに基づくランキングでは、広東省(Guangdong)、江蘇省(Jiansu)、浙江省(Zhejiang)、山東省(Shandong)、湖北省(Hubei)、安徽省(Anhui)、北京市、湖南省(Hunan)、上海市、四川省(Sichuan)の10地域が、製造業イノベーションの発展が最も著しい地域として挙げられている。(c)東方新報/AFPBB News