マヤ遺跡でテオティワカンの祭壇 両文明のつながり示す「証拠」
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【4月8日 AFP】グアテマラのマヤ文明時代の都市ティカルの遺跡で、古代メキシコのテオティワカン文明の様式を備えた祭壇が発見された。7日に発表した考古学者チームは、両文明のつながりを示す新たな証拠との見解を示した。
古典期マヤ時代に当たる紀元400〜450年のものとみられる祭壇は、ティカルのエリート層の居住区で家屋として使用されていた建物の遺跡で発見された。ティカルはメキシコ国境に近いジャングルの中に位置する。
プロジェクトに加わっている考古学者のロレーナ・パイス氏は会見で、テオティワカンの嵐の女神をまつった祭壇だと説明した。
祭壇は高さ1.1メートル、幅1.8メートルの長方形の構造物。土でできており、しっくいで覆われている。描かれた顔には、房の付いた頭飾りやネックレス、その他のテオティワカンの要素が見て取れる。
パイス氏は、中央メキシコの影響を連想させる「多数の」特徴が含まれていると指摘。
考古学者エドウィン・ローマン氏は、「これは、(マヤの)人々がテオティワカン文明に精通していた可能性があることを示す、これまでで最も強力な証拠だ」との見方を示した。
グアテマラ最大の遺跡ティカルでは近年、テオティワカン文明がマヤ文明に与えた影響を示す遺物がいくつか発見されている。(c)AFP