【4月8日 Xinhua News】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は7日の記者会見で、中国の専門家が2月に福島第1原発付近で採取した放射能汚染水試料の検査結果に関する質問に、日本の汚染水放出に反対する中国の立場は一度も変わっていないと表明し、今後も国際社会や国際原子力機関(IAEA)などと協力して日本に確実な約束履行を促し、海洋放出が国際的な監視下で行われるよう確保していく考えを示した。

 林氏は次のように述べた。関係部門によると、中国の科学研究機関は2月に採取した海水と海洋生物の試料の検査と分析を完了した。試料中のトリチウム、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90などの放射性核種の濃度に異常は見られなかった。中国のデータは今後、IAEAが統一的に取りまとめて公表する。

 中国は、一度の検査で異常がなくとも今後の検査で問題がないとは限らないと何度も指摘している。(3月に開かれた)中日経済ハイレベル対話でも、日本側は国際的な長期モニタリングと中国の独自サンプル採取によるモニタリングを受け入れていくと重ねて表明し、これら活動の継続を確認した。

 日本の放射能汚染水放出に反対する中国の立場は一度も変わっていない。われわれは国際社会やIAEAなどと引き続き協力し、日本に確実な約束履行を促し、海洋放出が国際的な監視下で行われるよう確保していく。(c)Xinhua News/AFPBB News