【4月2日 AFP】米大リーグ(MLB)で、開幕からホームランを急増させている新型の「魚雷バット」が波紋を広げている。

ニューヨーク・ヤンキースは、ミルウォーキー・ブルワーズとの開幕3試合でMLB記録に並ぶ15本のホームランを放ったが、これには新しいバットの影響もある。

魚雷バットは、芯が打者の手元に近づき、ボールと接触しやすい手元から約15センチ付近に質量が集中しており、インパクトの瞬間の威力が出やすくなっている。このバットはMLBの規則に準拠している。

ヤンキースでは、アンソニー・ボルピー、ジャズ・チザム・ジュニア、コディ・ベリンジャー、ポール・ゴールドシュミット、オースティン・ウェルズが魚雷バットで本塁打9本を打った。

他には従来のバットでスター選手のアーロン・ジャッジが4本、ベン・ライスとオズワルド・ペラザがそれぞれ1本を放った。ジャッジは「キャリアを重ねる中でうまくいかないことが出てきたら、使い始めるかもしれない。でも、今のところはこのままでいい」と話している。

3月29日の試合では先頭打者からの3者連続初球本塁打を含む9本、30日には4本が飛び出した。

ベリンジャーは「最初はみんな形を見て、『これは何だ』という感じだった。すごくユニークだ。うまくいってるし、進化しているかもしれない」「自分にとっては、重さの配分がいい。重心が手元に近くて、軽く感じる。自分としては、そこが最大の利点だ」と話した。

この特殊なバットを開発したのは、元マサチューセッツ工科大学の物理学者アーロン・リーンハート氏(48)。2022年と2023年にヤンキースのマイナーチームの打撃コーディネーター、昨年はヤンキースの打撃アナリストを務めた後、今年はマイアミ・マーリンズのフィールドコーディネーターに就任している。

リーンハート氏は開発のきっかけについて、バットは先端が最も太いにもかかわらず、ボールを打つのがその部分ではないと気づいたからだったと話している。

「ひらめいたのは、選手がボールとコンタクトする部分を指さし、そこがバットの最も太い部分ではないことに気づいたときだ」

「それで、じゃあ逆にしてみよう、見た目はおかしいけど、試してみる選手はいるかと聞いた。そうしたら、試してみたい選手がいた。だからそれがきっかけだ」(c)AFP